【将棋】和装凛々しい藤井聡太七段、魔王もAIも圧倒しタイトル王手。【棋聖戦五番勝負】
藤井聡太七段が渡辺明棋聖に挑戦している棋聖戦五番勝負。第一局は藤井七段が勝ち、第二局を迎えました。
対局前から注目されていたのは藤井七段の和服。タイトル戦では初めて着用することになります。
8時42分に入室した藤井七段。紺の和服に薄手の黒の羽織で登場です。
似合ってますね。凛々しいです。濃い色なので引き締まって見えます。若々しいです。高校生なので当たり前ですが。
この和服は昨年のJT杯でも着ていたものですが、イベント的なJT杯とは違ってタイトル戦で見るとより凛々しく見えますね。重みのある舞台だと引き締まった感じがします。
さて将棋の方ですが、すごいことになりました。
先手の渡辺棋聖が矢倉を選択。前局は藤井七段が矢倉をぶつけましたが、お返しのような形になりました。
そこから渡辺棋聖が急戦で仕掛けていきますが、後手の藤井七段が金を上がっていく積極策で対抗。やってみたかったという研究手らしいですが、リスクの高そうな新手を大事なタイトル戦で出してくるのは勇者ですね。
その策が良かったのかどうかはわかりませんが、渡辺棋聖も相手の研究を感じたのか慎重な対応になった印象です。
中盤、藤井七段は持ち時間を大量投入。もはやパターンになってきました。
そして58手目の△3一銀という手がすごかったらしいです。
本日の棋聖戦の藤井七段の58手目3一銀は,将棋ソフト(水匠2)に4億手読ませた段階では5番手にも挙がりませんが,6億手読ませると,突如最善手として現れる手だったようです。
— たややん@水匠(COM将棋) (@tayayan_ts) June 28, 2020
7七同飛成が藤井七段のソフト超えの手として有名ですが,ソフト側からすれば,今回の3一銀発見の難易度はそれ以上ですね! pic.twitter.com/vMkHvK9rlp
雑魚観る将の私には平凡な受けの手にしか見えませんでしたが、それだけにプロの方々も驚いたようでしたし、最初はAIでも悪手のような判定でした。abemaのコメントでも「やらかしたー」とかいう奴がたぶん湧いてました。しかし深く深く読ませてみると最善手だったと。
またAI超えたやんこの子・・・。
渡辺棋聖もこの手を見て「ええやん」から「あかんがな」になっていったらしいです。
そこから徐々に藤井七段が優位を築いていき、粘ることも許さないまま勝ち切り。
チャンスを与えることなく、王手をかけさせることもなく。
渡辺三冠に対して完勝をキメてしまいました。
渡辺棋聖は局後、「いつ不利になったのか分からないまま、気が付いたら敗勢、という将棋でした」と振り返っておられます。原因不明の完敗。これはダメージが大きそうですね・・・。
これで五番勝負は藤井七段の二連勝。いよいよタイトル獲得まであと1つとなりました。
なんかもう取っちゃう流れなのではないでしょうか。「藤井七段」と呼ばれるのもあと少しかもしれません。もしかしたら次に段位で呼ばれるのは何十年後、ということになるのかも・・・。
そんなことを思わされるような圧勝劇でした。
次局は7月9日。ここで歴史が生まれるのか。渡辺棋聖が気を持ち直して逆転防衛の流れを作れるのか。大一番ですね。
将棋めし。
藤井七段の食べた海老天重。えびてんぎっしり。