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【将棋】異例のシリーズついに決着。豊島が連勝で叡王奪取、永瀬は防衛ならず。【叡王戦七番勝負】

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永瀬拓矢叡王に豊島将之竜王が挑戦している第五期叡王戦七番勝負。

いろいろあって長いシリーズとなっていましたが、決着局となる第9局が9月21日に行われ、挑戦者の豊島竜王が勝利叡王位奪取となり、竜王・叡王の二冠となりました

一方永瀬叡王は叡王位を失い、王座の一冠に後退することになりました。

 

 

これまでの経過

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今期叡王戦は異例の展開でした。

まず4月から開催予定だったのが、新型コロナの影響で延期に。シリーズ開始が6月にずれ込むこととなりました。

2か月遅れで開幕した第1局は、いきなりの千日手。夜中になってからの指し直しとなり、まずは豊島竜王が先勝。

次の第2局は、めったに発生しない持将棋。不穏な気配が漂う中、初の一日2局となった第3・4局目では、第3局がまたして持将棋。第4局は深夜に及ぶ232手の大激闘で永瀬叡王の勝ちと、熱戦に次ぐ熱戦となりました。

ただそのあとの5~8局目は通常の進行で、交互に星を取り合い、両者3勝3敗に。

すでにシリーズ最多手数の記録を更新。気づけばもう9月も下旬、既に棋聖戦・名人戦・王位戦が終わり、王座戦が始まり、竜王戦の挑戦者も決まった中、やっと決着の時となりました。

 

 

対局内容

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前局終了後の振り駒により、本日の先手は豊島竜王、持ち時間は6時間。

戦型は角換わり相腰掛銀。昼休前に後手の永瀬叡王から仕掛けますが、そのあとはじっくりとした展開となり、豊島竜王は2時間越えの長考もありました。

夕休前からやや豊島有利となり、夕休後になって永瀬叡王は勝負手気味の手を放ち始めます。

そこからの豊島竜王の対応は見事でした。永瀬叡王の読みにない、気づきにくい手を的確に指すなど、最善の手を連発して優勢に持っていきます。

そのまま豊島竜王が緩むことなく指し続け、111手にて永瀬叡王の投了

挑戦者豊島竜王の叡王奪取となりました。

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感想

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やっと終わったというか、終わってしまったというか、とにかくすごいシリーズでした。

過密日程の中最後まで戦い続けた両者に敬意を表したいです。

終わってみれば、永瀬叡王はシリーズ序盤に勝てそうなところを千日手や持将棋にして逃してしまっていたのが、最後に響いたかもしれませんね。

常に先行し、防衛まであと一歩のところまで行っていただけに残念だと思いますが、素晴らしいファイトを見せてくれましたし、シリーズを盛り上げてくれたと思います。

現在王座戦でも防衛戦を戦っていますが、残った一冠死守のため頑張っていただきたいと思います。

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一方の豊島竜王は不調に苦しみながらも、なんとか離されずにキープしていたことが功を奏し、不調を脱してからの連勝で決め切ったという印象ですね。

途中の8月中旬に名人失陥もありましたが、そこを底として9月にむけて立て直せたのが奪取につながったと思います。8・9局目の連勝は内容も見事でした。

豊島新叡王はこれから羽生九段を迎えての竜王防衛戦も控えてますが、いい流れで臨めるのではないでしょうか。

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来期叡王戦は?

さて大盛り上がりの中閉幕した今期の叡王戦ですが、来期の叡王戦の開催に関しては不透明な状況です。

というのも叡王戦を主催しているドワンゴが経営不振に陥り、現在経営再建のため事業を整理している状況にあるからです。

明日23日にリリースがあるようなので、状況を見守りましょう。

 

 

将棋めし

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おやつ

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