【将棋】渡辺明新名人誕生。縁遠かった名人位、ついに手が届く。豊島不調脱せず陥落。【名人戦七番勝負】
豊島将之名人に渡辺明二冠が挑戦していた今期の名人戦七番勝負。
渡辺二冠の3勝、豊島名人の2勝で迎えた第6局に渡辺二冠が勝ち、初の名人位を奪取しました。
対局内容
渡辺二冠の先手番で、矢倉を採用。
ここ一番では矢倉なんですね。対する豊島名人も用意の対応といった感じでした。
一日目は駒組から難解な中盤へ。端なども絡めつつ小競り合いはありましたが、形勢互角のまま豊島名人が封じ終了。
二日目は一転して切りあいに。駒得はしても陣形がバラついてしまった豊島陣に対して、渡辺二冠が的確な攻めをつなげていきます。午前中から形勢は一気に渡辺有利に傾き、午後からは早くも決めに行く段階となりました。
渡辺二冠は最後は慎重に手を進め、99手にて豊島名人が投了。
渡辺二冠が勝ち、名人奪取となりました。
初の名人
渡辺二冠はこれまでタイトル通算25期。永世竜王と永世棋王の資格も保持している大棋士ですが、なぜか名人戦はこれまで挑戦すら一度もないという、不思議と縁遠いタイトルでした。
前々期はB級1組に陥落しての戦いを余儀なくされてましたが、全勝してA級復帰し、そのまま翌年A級でも全勝して挑戦権獲得。そして今回奪取を果たすという復活劇となりました。
やはり名人は特別なタイトルですから、渡辺先生にとっても悲願だったでしょう。これだけの大棋士なら名人になっておいてほしいとも個人的には思ってました。心からおめでとうございますと言いたいですね。
またも防衛ならず
一方の豊島名人は残念でした。ハッキリと不調の時期に入ってしまっていましたね。過密スケジュールもあってか、立て直す間もないまま終わってしまった感があります。
これで竜王の一冠に後退。これまでタイトルを4回獲得しながら、3回続けての防衛失敗となってしまいました。防衛の壁が高いですね・・・。
挑戦中の叡王戦でも2勝3敗とカド番の状態となっていますが、そちらは次は少しだけ間隔が空くので、なんとか立て直してほしいところです。
まとめ
コロナの影響で延期となったり対局場が変わったりと、異例の名人戦七番勝負となった今期でしたが、これにて無事終了となりました。
すでに順位戦は開幕して数局が消化されており、豊島前名人もここに参加して来期挑戦を目指すことになります。
渡辺新名人に挑戦するのは誰になるでしょうか。
これからの順位戦の行方も楽しみですね。
めし
豊1
渡1
豊2
渡2