MILCPOT

将棋のことなど

MENU

【将棋】男たちの夜の千日手。激闘の叡王戦第一局と生きていたニコ生。【叡王戦】

f:id:MILC:20200622054900j:plain

名人戦と同じくコロナの影響で開催が2か月延期されていた叡王戦がやっと開幕し、21日に第一局が行われました。初防衛を目指す永瀬拓矢叡王豊島将之竜王名人が挑戦する七番勝負です。

 

f:id:MILC:20200623005107j:plain

名人戦との並行で開催されていることもあり、豊島竜王名人は超タイトスケジュール。前々日(19日)に山形県の天童で二日制の名人戦を戦い終え、前日(20日)に天童から直接伊豆まで移動して対局当日(21日)を迎えています。一方の永瀬叡王竜王戦(18日)から中2日。コンディションや体力が勝負を分けるかもしれません。

 

叡王戦ということで、今局は当然ニコニコ生放送での生中継

f:id:MILC:20200622235150j:plain

この感じ。もういつ以来かわからないくらい久しぶりのニコ生中継。ニコ生お前生きとったんか・・・。

バーチャル大盤解説として別枠でこんな放送も。

f:id:MILC:20200622235749j:plain

ニュース番組かな?

 

ニコ生らしい悪ノリ感も健在で、解説者のテンションも高め。

このところABEMAさんばかりで、ニコ生は終わったかとも言われていましたが、やはり楽しいですね。いまだ経営的に不安な状況も伝えられるニコニコですが、ニコ生将棋はこれからもあり続けてほしいと思います。

 

 

さて将棋は大熱戦となりました。

 永瀬叡王の先手で角換わり相早繰り銀。開始早々から超スピードで指し手が進み、わずか30分で50手以上ほとんど止まらずに進行。研究の深い両者にとっては「ここまではまあこうなるよね」って感じなんでしょう。

そこからはやっと時間を使いだし、AI的にはしばらくは互角の範囲で推移していましたが、やがて永瀬叡王が少しづつリードを広げていきました。

しかしそのまま押し切るかとも思われた午後8時ごろになって、にわかにザワつき始めることに。苦しい状況の後手の豊島竜王名人が千日手を狙うような動きを見せたのに対し、優勢と思われていた永瀬叡王が打開することなく追随し、なんと千日手が成立

これには解説席も視聴者も大騒ぎ。

f:id:MILC:20200622235328j:plain

千日手を厭わないことで有名な永瀬叡王ですが、先手でしかもリードしているこの状況でとは驚きでした。ただ永瀬叡王は形勢があまり良くないと見ていたようですね。

完全に夜となった20時50分に指しなおし局が開始。指し直し局では永瀬叡王千日手に持ち込もうという局面がありましたが、先手の豊島竜王名人が打開。その後次第にペースを握って優位に進め、そのまま最後は鮮やかに決めきりました。

七番勝負は挑戦者の豊島竜王名人が先勝。永瀬叡王は勝てた将棋を落としてしまったかもしれません。次局での巻き返しはなるでしょうか。楽しみです。

 

f:id:MILC:20200623005148j:plain

 

こんな激闘を戦った両者ですが、なんと中1日でまた対局があります(23日)。

豊島竜王名人は関西で糸谷八段との王座戦本戦1回戦。そして永瀬叡王は東京で藤井聡太七段との王位戦挑戦者決定戦という大一番です。棋聖戦に続きこの両者の挑決、藤井七段にとってはダブルタイトル挑戦がかかる対局ということで、また大いに注目されることになるでしょう。永瀬二冠にとっては今度は負けられないところです。

 体調を整えて乗り切っていただきたいです。

 

 

f:id:MILC:20200623001835j:plain

↑バーチャル解説の中村七段と貞升女流の混浴の様子。なんやこれ。

 

 

ch.nicovideo.jp