【将棋】invictusとはこういうことか。チーム稲葉の大逆襲。【第3回abemaTVトーナメント】
毎週土曜の将棋ファンのお楽しみ、第3回abemaTVトーナメント。毎週盛り上がりがすごいです。今週はBグループ最終戦、チーム渡辺<所司一門>vsチーム稲葉<インビクタス>の戦いとなりました。
ここまでチーム天彦が[+4pt]・チーム渡辺が[+2pt]・チーム稲葉が[-6pt]となっていて、既に戦い終えたチーム天彦は予選突破が決定済み。
残り一枠を直接争う形なのですが、チーム稲葉が初戦で全敗してしまったのでポイント差が大きく、一人でも負け越すと敗退という窮地からのスタートです。
対戦表はこうなりました。
先鋒戦は石井健太郎五段vs稲葉陽八段。チーム稲葉は先鋒にリーダーの稲葉八段を持ってくるという背水の陣。これが功を奏し、稲葉八段が貫録の2連勝を決めて命運を繋ぎました。
中堅戦は近藤誠也七段vs山崎隆之八段。山ちゃん先生すごかったです。
対局前は悲壮感を漂わせていた山崎八段でしたが、一局目は落ち着いて守りを固めて有利勝ち。
そして二局目。先手の山崎八段が得意の相掛かりを仕掛けるも、まさかのうっかりで序盤から劣勢に。控室でも頭を抱える中、折れることなく指し続けて乱戦に持ち込むことに成功。ぎりぎりの攻防の中、執念で勝ちを見つけ出すという激アツ展開で勝利しました。
序盤でああなって良く勝てますね……本番でひどい将棋をひっくり返すことにかけて山崎さんの右に出る人はいないですね……(糸谷)
— ◇チーム糸谷◇第3回AbemaTVトーナメント (@Team_Itodani) May 16, 2020
やまちゃん山崎先生は実績もあるしチーム最年長なのに、悲壮なまでの気持ちの入れ方でこの大会に臨んでいるのがうかがえましたね。初戦では空回りとなってしまい得意の自虐が止まりませんでしたが、今回結果に結びついて本当によかったです。
この山崎八段の2連勝で完全にイーブンになり、大盛り上がりの展開で大将戦を迎えました。
大将戦は渡辺明三冠vs佐々木大地五段。一局目は佐々木五段が上手い差し回しで快勝。二局目は先手の渡辺三冠が良くないとみて千日手に誘導し成立。指しなおし局では佐々木五段が時計を押しそこねるというハプニングもありつつ、渡辺三冠が押し切って勝ち。
1勝1敗となり、すべてを決める最終局。渡辺三冠が序盤から思い切った攻めを見せるも決めるとこまではいかず、佐々木五段もかわしながら反撃を見せ、ギリギリ二転三転する終盤の中、最後の最後に渡辺三冠が抜け出して詰まし上げました。
これでチーム渡辺が予選突破、チーム稲葉は敗退となったわけですが、今回はチーム稲葉<インビクタス>がすばらしかったですね。前回は全敗し、放送後は「インビクタス(笑)」みたいに言われてましたが、そこから本当にあと一歩のところまで迫ったのはもうインビクタスとしか言いようがないほどインビクタスでした。私もインビクタスしたいと思いました。よくわかりませんが。
いや面白かったです。
来週からはCグループ、初戦はチーム康光対チーム糸谷。いよいよレジェンドチームが登場です。超早指し戦でレジェンドたちがどこまでやるのか、とても楽しみですね。