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【将棋】リコーなAIくん、公式戦で本格的に記録係をはじめる。

将棋の対局には、傍らに「記録係」と呼ばれる人がいます。対局の開始前から終局後までずっといて、手の流れ(棋譜)を記録したり、残り時間を読み上げたり、他にも準備や雑用などいろいろと大変なお仕事なんです

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この記録係は基本的に、プロを目指す人たちの養成機関である奨励会」の会員の仕事となっています。日給も出ますが、プロの対局を間近で見て勉強ができるという名目のもと、奨励会員は積極的に記録係を務めるよう推奨されているようです。ただ、強引に駆り出されているという話もあります。

しかし最近ではプロの対局が増えたことで、記録係を務める人が足りなくなってきていました。

 

そこで開発されたのが、AIを使って自動で記録をとるシステムです。将棋連盟とリコーの共同開発です。といってもほとんどリコーさんの力だと思います。リコーさんありがとう。

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このシステムは天井に取り付けられたカメラが盤面を映し、AIが駒の動きを解析して記録、保存するもの。秒読みはチェスクロックの自動音声で行うとのことです。こりゃもう人いらないねえ。

「これからはAIが人間に取って代わる」ということは以前から言われていましたが、将棋界にもその波がきています。AIはいろいろ将棋に影響が大きい。

jp.ricoh.com

 

このAIシステム「リコー棋録」は今日のリコー杯女流王座戦が公式戦初採用。多少時計のトラブルはあったようですが、なんてったってリコー杯ですからね。リコーさんがミスったとしても誰も文句はありません。

 

また、人が減るのでコロナウイルス対策にもちょうどいい具合になりました。この時期になったのはたまたまだと思いますが、いろいろと懸案が解決できそうでよかったですね。

 

 人数不足に対応するためということなので、すぐにすべての対局がAI記録になるというわけではないでしょうし、タイトル戦なんかはずっと人間がやりそうな気もします。

それでもこのシステムの導入で奨励会員のみなさんの負担が減っていけばいいなあと思います。

www3.nhk.or.jp